社会とつながる

「何者でもなくても」

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先月、子どもと一緒に「ドラえもん」の映画を見に行きました。最後に主題歌を聞きました。星野源さんが作詞作曲して歌う「ドラえもん」の中にこういう歌詞がありました。

「ここにおいでよ 一緒に冒険しよう 何者でもなくても 世界を救おう」

このフレーズに心が震えました。つばめ塾がやっていることがまさにこれだからです。

つばめ塾のボランティア講師の中で教員免許を持っている方は3分の1程度しかいないのです。私はそれでいいと思っています。人を育てることは、資格保有者の専売特許ではないからです。普通の大学生が、主婦が、会社員が、子どものために時間を、能力を提供しているのです。そして、一人では厳しい都立高受験に、「一緒に挑戦しよう」と呼び掛けているのです。

つばめ塾では、卒業する時に「卒業文集」を制作しています。ある年の文集に印象的な一文がありました。その子は、にぎやかで、勉強ができないタイプでしたが、文集にこう書いてありました。

「こんなにうるさくて、元気な私を嫌な顔一つしないで、話を聞いてくれました。進路の相談にものって下さり、自分が本当にやりたいことを見つけることができ、本当に感謝しています。」

この子の担当の先生が特殊な力を持っていたわけではありません。ただ、「勉強を通して、生徒に希望を持ってもらいたい」という情熱をお持ちの先生でした。

また、ある生徒は比較的おとなしい子でした。その子の文集には、「苦手だった科目にも積極的に取り組めるようになりました。また、色んな物事にも挑戦できるようになりました。自ら行動できるようになりました。」と書いてありました。

つばめ塾は、何者でもない人が力を合わせて人生の冒険の船出をサポートするところです。これからも色んな人の「善意」を集めて、「世界を救って」いきたいと思っております。

 

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小宮位之

小宮位之

投稿者の記事一覧

1977年東京都生まれ。八王子の貧困家庭に育つ。
都立南多摩高校卒業後、國學院大學文学部史学科を卒業、4年間私立高校の非常勤講師を勤める。その後映像制作の仕事に転職。
2012年9月、任意団体八王子つばめ塾を設立。2013年10月、特定非営利活動法人八王子つばめ塾を設立、理事長に就任。
現在は映像制作の仕事を辞め、私立高校の非常勤講師などの非正規雇用の仕事に就きながら、無料塾の発展に尽力している。
八王子つばめ塾は、経済的に苦しい家庭の中高生に無料で学習支援をしている。
現在、生徒90名、ボランティア講師65名、教室6カ所に成長。
八王子つばめ塾を見学してから作られた無料塾は全国で20団体程度ある。
姉妹団体として、2017年3月、神奈川県相模原市に「淵野辺つばめ塾」を、8月に大阪府豊中市に「豊中つばめ塾」を設立。それぞれ代表をつとめる。
つばめ塾は、「ボランティアで構成されるつばめの巣から巣立った子ども達がいつかまたボランティアというフィールドに戻ってきてもらいたいという願い」から名付けられました。

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